シュナーベル5、オガワのドーム型テント。我が家が購入した初のテントとなる。某アマゾンのレビューに
『C社から始まりお決まりのようにS社信者へと変貌を遂げ・・中略・・ogawaの製品は何より安心感が違うと感じました。』
と書いてあり、
「なるほどキャンプ玄人はogawaか!」と思った無垢な自分が懐かしい。シュナーベル5を使っており、愛着もあるのでおすすめはするが、最終的には自分の好みでテントは選んだら良いと思う。
ちなみに2020年のogawaのカタログには、シュナーベル5がなかった。ついに廃盤になったかと思うと少し寂しい反面、大事に扱っていきたいと思う。
2017年当時、雑誌にシュナーベル5がファミリーテントに最適!と頻繁に掲載されていた。
「人気なんだ、シュナーベル5って」
と単純に思ってよくわからないまま発注した記憶がある。今思えば雑誌に広告料が払われていたと思うのだが、良いテントであると思う。そこそこテントを使うようになり、なんとなくシュナーベル5というテントの性格も見えてきた。設営は取説と他サイトをみていただくとして、簡単なイメージと使用感について述べてみたい。
取扱説明書:公式ページ ←公式サイトはシュナーベル5の廃盤にともなうリンク切れのため以下に転載
取扱説明書:シュナーベル5の取説
アウトライン
1. シュナーベル5の写真ギャラリー
夕日とシュナーベル5。アースカラーを基調とするシュナーベル5と夕日が親和し、自然の中にいると感じさせてくれるひととき。キャンプにきているのでやはり自然との調和は大切にしたい項目といえる。ただ実際は渚園キャンプ場なので比較的街の中だがそういうのは気にしてはならない。
渚園キャンプ場ついでにマジックアワーとオレンジ色に彩るシュナーベル5。オレンジと青のコントラストが美しい。風速10m/sを超えたってシュナーベル5はへっちゃらだが、やはり風はおすすめはしない。風が吹く方向に長手方向を向ければかなりの風でも対応できるように思う。
流れ星とシュナーベル5。流星が降り注ぐ夜空にシュナーベル5と過ごせたことは良い思い出。ただ、立て看板が邪魔で仕方ない。
2. シュナーベル5を買うと同封されるもの
シュナーベル5を購入するとキャンプに必要最低限のものが入っている。
- テント
- インナー(テント内に設営する就寝用のテント)
- フライ(テントのトップに設置すると2重構造になるため結露が若干まし)
- ペグ(プラスチック製の期待してはいけないペグ )
- ハンマー(期待してはいけないハンマー)
- ガイロープ
フレームにはA6061(アルミニウム合金)を採用しており、個人的に良い材料選定がされていると思う。詳しくはフレームの材質に関する記事を参照していただきたいが、ジュラルミン系の材料を使用していないことがテント購入の検討材料になったことは間違いない。材料エンジニアのプライオリティはまずは材料だ。これは譲れない。
3. シュナーベル5のオプション
さて、有った方が良いと思うのがPVCのマルチシートで、インナーの下に設営するものだ。ブルーシートで代用可能だが、高いお金を出してもいいと思う特徴がマルチシートにはある。このマルチシートはテントフレームのリングに引っ掛けて使用するため、テントフレームの位置が決まる。言い換えればマルチシートに合わせてテントを張れば、テント形状が設計通りにきれいに張れる。また厚手のシートであるため、小石ぐらいでは穴はまったくあかず、インナーの保護と考えればお値段相当だと思われる。
グランドマットはあってもなくても問題ない。エアマット、コットをインナー内に入れて就寝されるのであればこのグランドマットは必要ない。反対にそれ以外の使用であればあった方がよい。ただし、下から地面、PVCマルチシート、インナー、グランドマットと敷くのだが、グランドマットの上にはもう一層あった方が快適な睡眠が得られる。
キャンパルジャパンに問い合わせていただいた資料を添付しておく。地面から、PCVマルチシート→グランドシート→グランドマット→寝袋という順番に敷くことになる。
Ogawa times : PVCマルチシート、グランドマットの敷く順番
4. シュナーベル5は狭いのか?対応人数を検証
シュナーベル5が狭いのか広いのか、これは人数によるところが大きい。対応人数は5名と書いてあるが、大人5名と考えると狭い。これは現実的ではない。快適かつ広く使える人数はせいぜい大人2名、子ども2名の計4名程度だ。大人2名、子ども1名であればかなり広く使える。我が家は大人2名と子ども3名だが就寝時はかなり狭い。宴も終わり、インナーに入ろうとすると自分のスペースがないことうけあいだ。
それというのもシュナーベル5は、以下の公式webサイトの写真からもわかるように両端の角度が45°近く下がっており、テント内で使用できる有効面積が小さい。リビングの面積が280cm×300cmと記載されているが、両端が下がっているため、実際には200cm×300cmぐらいだ。ちなみにシュナーベル(Schnabel)はドイツ語でくちばしという意味だ。デザイナーはくちばしをイメージしたのか、それともデザインしたテントがくちばしっぽかったのか定かではない。ただ、スタイリッシュだと個人的には思う。狭いけど・・・
引用キャンパルジャパン:https://www.store-campal.co.jp
5. シュナーベル5を広く使う方法(秋冬限定)
子どもは大きくなるし、下手したら大人も大きくなる、いろいろと。以下のようにオープンで使うのがデザイナー冥利に尽きるのであろうが、如何せん狭い。インナー内で1人は寝ないことを想定、つまりは虫の少ない秋冬限定のレイアウトを考えたので紹介したい。
テント使用20回目で気づいたことが一つ。シュナーベル5は横が開く・・・ようだ。これを見て妻絶句・・・自身も20回使っていてなんで気付かないんだ、と思った。だって公式ページにそんな使い方は説明されていない。ただシュナーベル5の懐の広さに感激した。
ここから考えだされてたレイアウトがこれ。デッドスペースとなる大きな出入口を締め切りにし、サイドの出入口を使うレイアウト。虫の少ない春秋冬はこれが最適。大きな出入口の直下にはコットを設置し、お父さんは部屋(インナー)に入ってこないおしおきスタイル。これなら5名利用も余裕だ。
もう最高。シュナーベル5には石油ストーブのフジカハイペットをインストールし、外気温3℃だろうが中は半袖で超快適。ベンチレータを開け、念のため一酸化炭素警報機をつけている。フジカハイペットは燃料満タンでちょうど1晩もつため、かなりおすすめだ。テント内部が乾燥するのでやかんでも置いておきたいのだが、空焚きしそうなのでなかなかおけない。テント内で湿度を保つ方法を誰か教えて欲しい。
電源付きサイトで設営するのであれば、ホットカーペットもおすすめしたい。サイズは3畳のものが良いと思われる。我が家は3畳タイプのものを使用しているが、インナーにかなりフィットし、隅々まで暖かい。
我が家のシュナーベル5のインナーテントとジャストフィットするホットカーペット。0℃程度であればホットカーペットで問題ないように思う。
6. やった方がいいスカートのペグダウン
また、冬キャンプに必須なのがスカートの存在となる。シュナーベル5はスカートが標準でついており、隙間風を防いでくれる。また、ピシッとスカートを張るとそれはそれで美しい。
スカートの固定に我が家が使用しているのはユニフレームのチビペグ。シュナーベル5のスカート固定には2セット(計20本)必要であるため、揃えておいて損はない。
7. シュナーベル5のまとめ
それぞれの使い方によってメリット、デメリットは異なるように思う。例えば大きいことはメリットにもなりうるし、デメリットにもなりうる。そのため、メリットやデメリットではなく、どういうテントなのかをまとめてみたい。
- 華美ではないが場に和む美しさがある
- キャンプに必要な機能が備え付けられている
- 狭いが工夫すれば広く使える
ちょっと値段が高いのが難点であるが、良いテントだと思う。あまり人と被らないのも個人的にはポイントだ。
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