香ばしいトーストの匂いが漂うと、幼いころの記憶がよみがえる。
父はコンビーフを輪切りにし、マーガリンが塗られたトーストにそれをのせて私にサーブした。
今思うとどうということはないが、そのときは世の中にこんなにおいしいものがあるのか、と思ったものだ。
グリーンのカーテンを透過する朝陽、高音域がカットされたAMラジオから発せられる音楽、そして少し甘みのある香ばしいトーストの匂い。
これら五感をつかって脳に記憶された思い出は消えることがない。
当時の父と同年代となり、父からもらった感動を自身の子どもに与えたいと思うようになった。
私の幼少期と子どもたちの環境は異なる。
すべてを与えすぎている昨今、考える力、想像する力、実行する力を子どもたちにはつけてほしい。
科学は自然の上に成り立っている。
キャンプではなるべく子どもたちに考えさせ、将来の師となるべく自然から学んで欲しいと願っている。
“牛乳パックdeホットドッグ”というポップなタイトルとこれまでの文章のギャップはどうやって収束すればいいのかわからないが、キャンプで子どもでもできる料理を紹介したいと思う。
朝食、おやつ、いずれもキャンプで定番メニューとなることうけあいだ
準備するもの
- 焚き火台
- 牛乳パック
- アルミホイル
食材
- ホットドッグ用パン
- 長いソーセージ
- ケチャップ
- マスタード
お好みでキャベツ、チーズ、ピクルスなどをいれてもおいしい。
ホットドッグ用パンはコッペパン、長いソーセージはアルトバイエルンみたいなソーセージを2本つかってもいいと思う。
手順
1. ソーセージをボイルする。
ボイルの最適温度は80℃程度がおおいため、お湯が沸いたら火を消し、ソーセージをいれて数分待つといい感じになる。
アルトバイエルンみたいなソーセージであればボイルは不要だ。
2. パンにはさむ
パンは思い切って開いた方がきれいにソーセージがおさまる。
3. アルミホイルで包む
アルミホイルを二重に巻くとこげにくい。
3. 牛乳パックに2をいれる
基本的には牛乳パック1個につきホットドッグ1個が目安だが、2段積むことも可能だ。
4. 牛乳パックに火をつける
四隅にライターで火をつけるとよい。
牛乳パックには浸透防止のためポリエチレンが使われているので、上から火をつけても滅多なことでは火は消えない。
5. できあがり
アルミホイルをあけるまでのお楽しみ感がまた子どもには楽しいようだ。
これは失敗したため妻に献上。
ケチャップ、マスタードをお好みでかけるとすごくおいしい。
視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚、いずれの感覚も使う簡単料理だ。
小さなお子さんでもできるのでぜひご家族でやっていただきたい。
ちなみにdeは英語でいったらofにあたるフランス語になる。
そのためタイトルの”牛乳パックdeホットドッグ”は厳密には間違いだが、語呂がいいし既に和製フランス語になっているので良しとしたい。