2007年、ワークライフバランスという言葉が日本政府により発せられた。「仕事と生活の調和」、簡単に言えば仕事と生活の両方をエンジョイしてもっと生産性をあげよう、という狙いだ。このキャッチーなフレーズは学生の心を掴み、「ゆとりのある働き方」と解釈された。
そうじゃない。中堅エンジニアの立場からみると、ワークライフバランスというフレーズは失敗だと思う。ゆとりではなく生産性、これを主眼におくべきだった。来年2019年についに働き方改革がスタートするが、ワークライフバランスは働き方改革とセットで推進すべきだったように思う。
ここ近年の新入社員は、知識や基本能力は従来と変わらないが考え方が稚拙になってきているように強く思う。すべてがそうではない。ただ、実感として「主体性」が失われつつあるように思えてならない。いくら基本能力のある人材だろうと主体性が伴わなければ優れたアウトプットは期待できない。
あれ?キャンプ関連のwebサイト?と思われても仕方がないぐらい前置きが長くなったが、キャンプだ。楽しくて仕方ない。実は我が家(といっても自身で勝手に思っているだけ)のキャンプの目的のひとつに「子どもへの教育」がある。その中でも子どもの主体性をいかにして伸ばすか、これを試行錯誤していたりする。
ということで11月もはじまり、長野県に位置するうるぎ星の森オートキャンプ場に行ってきた。今回は2回目の往訪となる。前回のレビューはこちら。
このキャンプ場の公称サイト面積は正確だと思われる。キャンプガイドなる本にはサイト面積が書かれているが、あれ?と思うキャンプ場が多々ある。うるぎ星の森はキャンプガイドには12m×10mとなっていたがその通りだと思う。
今回はオープタープは張らず、ツールームのみにしてみた。周りはオープンタープばかりだったけど・・・夜は5℃程度だったので、よくみんな外で飲み食いできるな、と妻と感心したものだ。
小学1年生になる長男が写真を撮ってみたいと言いだした。重さ2kg弱の一眼レフを必死に抱えて撮影したのが以下の写真。父親(私)と青々とした空。撮ってみたい、やってみたい、おもしろい、こうした好奇心を伸ばせられるようにいまは少しだけ余分にほめている。はたして主体性を伸ばす効果はあるのか・・・
今回は電源付きBサイトになった。基本的にBサイト群は星空写真撮影はNGだ。サニタリーの電灯がサイトを照らし、星が写るまで露出を高めるとサイトやクルマが白飛びしてしまう。現像で星を強調してみたが、パソコンの画面じゃないと見難い。「星の森」という名前をつけているのだから22時以降は完全消灯でもいいのに・・・と個人的に思う。
前回は電源付きAサイト群だった。星空撮影にはサニタリー前は絶望的だが、管理棟に近い側はまだ許容できる範囲だ。夜中にキャンプ場を徘徊した結果、広場サイトというフリーサイトが一番暗くて星空撮影には向いているように思った。
夜中は曇り時々雨と残念な天気で星空撮影はぜんぜんダメだった。夜空は道具でも技術でもなく、お天気勝負になるのでおもしろい。世のネイチャー系カメラマンは大変だと思う。
翌日も曇り時々雨だった。さすがにこの気温8℃では、陽がでていないとテントが乾かない。これは来週も出撃するしかない、とこっそり心に決めている。
結局、子どもの主体性を伸ばすキーとなる手法はわからないままだ。ただ、写真を撮ってみたい、売店にお菓子を見に行きたい、ゴミ捨て方法がわからなかったのでキャンプ場スタッフにきいてみた、など自身で考えて行動することが今回もできたように思う。こうしたひとつひとつの積み重ねは大事にしていきたいものだ。
ちなみに働き方改革やワークライフバランスの根底にあるもは「国家財政の破綻」と考えるのが妥当だろう。ある一定水準以上の生活をするには、高度なアウトプットが必要であるため、主体的に働ける人材が今後も重要視されるのではないだろうか。
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