雨は止まない。
心は晴れた。
ならここキャンプ場でそんなキャンプがはじまった。
心は晴れた、まずはこの理由を説明したい。
結論から言えば、転職を決意した、ということになる。
24歳でエンジニアとしてスタートし、生産技術から開発に携わり現在に至る。
入社時から今でも師と仰ぐ上司に恵まれ、順風満帆な会社生活だった。
しかし、職位が上がるにつれて会社の狭さを感じるようになる。
入社当時は1万人そこそこの勢いのある企業であり、風通しの良いベンチャー的な会社だった。
しかしながら、1.5万人を超えたあたりから大企業病に伏し、2万人にもなると末期となった。
経営層は自分のお気に入り、つまりは自身を持ち上げる者を周りに置き、そうした派閥の形成に力を注ぐようになっていく。
評論家と揶揄される人材が蔓延り、社会の変化に合わせて技術を変えたいと願う者は出る杭を打たれる始末。
やりたいと声をあげる度に、やめよう、と聞こえる反対意見。
実績を残す者への妬みと嫌がらせ。
モチベーションの上げ方、強いては維持の仕方もわからなくなる。
私のエンジニアとしての本質は、もっと人々の生活を良くしたい、これがベースにある。
少なくない収入を得て、仕事の裁量もある程度は自身で決められる。
こんな恵まれた会社生活をリセットしたい。
30歳すぎたあたりから時折思うようになっていた。
40歳を間近に控え、残りの会社人生を考えたとき、これで本当にいいのだろうか?頭をよぎった。
家庭がある。
子どもたちがいる。
これが一種の楔のように働き、決断を先送りにしていた。
転職サイトに登録し、自身の才能のひとかけらでも活かせる企業を探し、面接を受けてみた。
そして、ある段階で妻に相談した。
『どうしても会社が嫌なんだけど、⚪︎⚪︎に転職していい?』
『いいんじゃない。新卒でいきたかった会社でしょ?』
こんな重要な判断を、しかも会社が嫌、という理由を含めて即決する度量の良さは正直私にはない。
しかし、この一言、二言で心が晴れた。
次の勤務先は通勤時間が現在の1.5倍もかかり、家庭におけるわずかばかりの自身の戦力は0となり、妻には負荷がかかる。
妻は仕事を持っているのでそれこそ大変だと思う。
おまけに年収が下がる。
普通だったらこんな判断はしない。
ただ、私自身を理解してくれている方々は総じて肯定的だった。
前述のとおり妻は『いいんじゃない』、軽さと重さを合わせもつ言葉で活力が戻った言葉でもあった。
師と仰ぐ上司(だった方)は『おめでとうございます』、ここまで変わった人は生涯をとおしていないと思う。
一緒に仕事していた方は『驚かんよ、⚪︎⚪︎君はここで終わるとは思わんもん』、うれしかった。
おかしい。
雨のならここキャンプ場をレビューするつもりが前置きが長くなった。
ということでここからは巻いて、静岡県のならここキャンプ場を紹介する。
といっても公式サイトがあるので見てもらえたらいいと思う。
公式:ならここの里
サイトはフリーの一般サイトと区画サイトに分けられる。
今回は川近くの一般サイトにはってみた。
夜は色とりどりのテントがサイトを照らす。
雨が降ってめんどくさくなり、シュナーベル5はフライもかけずにたるんたるんのままだった。
それもたまにはいいだろう。
キャンプ場近くに徒歩圏内の温泉があり、以下の写真にある吊り橋を渡っていく。
#followmetoなるものを最近知り、9歳の娘をつかってマネしてみた。
なんだろうか、この作られた感・・・
3歳の娘でも#followmeto試してみた。
かわいくて仕方ない。
場内には鮎のつかみ取りがある。
600円/匹で塩焼きまでやってくれる。
ちなみに養殖だ。
掴んだ鮎は、串刺し、塩振りもやってくれる。
子どもたちは調理の際の驚きを隠せない。
ただ、他の命をもらっているということを知ってほしい。
炭よりも薪にすればいいのに・・・
と思わないこともないが、600円でつかみ取りから調理までしてくれるので文句は言わない。
ちなみに焼き上がりまでに40分かかる。
子どもたちはおいしかったらしく、1人1匹じゃ足らなかったようだ。
夜は小雨だったが花火をやってみた。
花火OKは子連れにはうれしい。
LEDランタンをつかったペンライトアート。
クルマのリアウィンドウに貼ってあるAyu?
プラド後期のフェイスにもやっと慣れてきた。
結構いいかもしれない。
雨が降らなきゃ最高のキャンプ場だと思う。
ちょっと地面が緩くなりやすく、慣れている方たちは長靴をはいていた。
標高が300mと低いので春秋がベストだと思う。
梅雨のキャンプの何が嫌って、まったくテントが乾かない。
しかも今年の梅雨は長い。
こんなキャンプも楽しめるようになったことは一種の発見かもしれない。